すずのうた

ニュースやら子育てやら面白いことやら

白Tシャツとジーンズ

白Tシャツを着たことがなかった。

母は、色や柄がある服が好きだったので、

小さな頃は自分の知らないキャラクターが描かれたTシャツを

着せられていた気がする。

 

白Tシャツは、憧れだった。

母は、絶対に買わせてくれない。

でも、雑誌をみたら、

綺麗なモデルさんが白Tにジーンズ履いて

ポーズを決めてカッコよく映ってる。

 

いいなと思うけれど、

母の気に入らない服を着ると、私はひどく傷つけらるし、

私から見れば、母の趣味にノーを出すようで申し訳ない。

私は、問題がおこらない母よりの服を着ていた。

 

結婚して、母よりの服を着なくなると、

母は、辛辣に悪口を言った。

でも、私が着たかった服だ。

白Tにジーンズ、着てみたかったんだ。

母の言葉を聞きながら、悲しくなるけど、

家に帰ったら、夫は「似合うよ」と言ってくれる。

それだけで、私は十分幸せ。

母以外の世界は、とても自由だった。

 

結婚して、すごく自由になった。

母は束縛していたつもりはないだろうけれど、

私は無意識に母に合わせていることが多かった。

母に合わせない生活は、私自身を再発見することになった。

 

本当の私で、母とちゃんと会話をするのは、

本当にぎこちない。

最近、母と私はぎこちない。

お互いの生活を尊重するようになったから、

ぎこちない。

一緒に生活していた時は、お互い干渉し続けていたのに、

今は、どうしたら干渉せずにいられるか、

お互いの距離を計っている。

 

お互い、ゆっくり、成長している。

 

最近は、私の服には何も言わない。

母は、私の服を見慣れて、

それが普通だと思えるようになった。

私も、束縛だと思っていたことが、

愛情だったり心配だったりしたんだと

やっと思えるようになってきた。

 

白いTシャツは私にとっては、

自由の象徴だった。

母の下では、着れない白Tシャツ。

今は、自由に、好きな時に、着れる。

だから、私は白Tシャツが大好きで、特別。

そんなこと誰も知らないけれど、

私は白Tシャツを着て、自分の人生を歩きはじめた。

白Tシャツ着るだけで、ダンスが踊れるぐらい

心がワクワクする。

 

今年の夏も、何回も着るの。

もう、母は、私が自由になることを

怖れていないから。

 

今週のお題「お気に入りのTシャツ」